インド大統領Shri K.R.Narayanan 閣下
長崎市長伊藤一長
謹啓 この度、喜納昌吉氏と「すべての武器を楽器にPeaceMakers Network」代表団を通じて、平和と友好のメッセージをお送りできますことを、大変光栄に思います。
喜納氏は一切の武器を沖縄に集めて溶解し、平和を象徴するモニュメントを建立することを目的に、同氏の共感者の方々と共に「すべての武器を楽器にPeaceMakers Network」を設立され、また国連平和大学の誘致、地球平和を象徴するイベントの開催、国連平和親善大使の選出と推薦運動など、世界平和の実現をめざす様々な活動を行っておられます。このような皆様の弛みないご努力が広く世界の人々の心に届き、平和な世界の実現に大きく貢献されることを長崎市民と共に願っています。
今から56年前、広島に次いで2発目の原爆が長崎に投下されました。一瞬にして街は廃塘と化し、当時の人口の3分の2に当るおよそ15万もの市民が死傷しました。かろうじて死を免れた人々も、心と身体に生涯癒えることのない深い傷を負いました。私たちは、このような核兵器による悲惨な体験は長崎市民を最後にしてほしいとの思いから、核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を世界へ訴え続けてまいりました。
本年は、日本とインド国交回復の記念すべき50周年にあたります。これまで、貴国の駐日大使閣下をはじめ国防大学の皆様など政府関係者の方々が本市をご訪問いただき大変名誉に思っております。
1998年5月、貴国が核実験を再開されたことを大変残念に思っておりましたが、2001年2月、バジパイ首相が日本記者団との会見で「今後、核実験はしないし、相手より先に核兵器を使わない。」と、核実験の自主的凍結と核兵器の先制不使用を確認されたことを大変心強く思っております。
喜納氏をはじめとする皆様は、日本で唯一の地上戦が行われた沖縄のご出身で、戦争の悲惨さを身をもって体験された方々です。この度の貴国ご訪問により、日本とインドの新たな友好の一頁が加えられたことを嬉しく思うと共に、両国民の交流と友好の輪が一層大きくなり、核兵器のない平和な世界の実現へつながりますことを期待いたします。
最後になりましたが、貴台を初め貴国の皆様のご健勝と貴国の更なるご繁栄を祈念いたします。